top of page

シキの「姉」であることを忌み嫌った少女。

神が最も最初に作り上げた「プロトタイプ」であり、そのせいで幼少期は全てが「白一色」で構成されていました。

シキという名の自分より優れた存在が「弟」という下の立場に属していることを酷く嫌がり、シキに頻繁に嫌がらせをすることで過度な劣等感から目を逸らしていました。
そのような出で立ちから「ショウ」と呼ばれる無色透明の保護人格を作り上げ現実逃避をするようになったが、ある日変声期を迎えた弟がひとつの奇行に出てしまいます。
自身が何気なく言い放った「妹が欲しかったのに」という言葉を真に受け、ハリボテの「妹」を作り上げてしまったのです。

彼女はその時、初めて自分自身の犯し続けた罪を自覚した。そうして、全てから逃げるという選択肢を取ることとしました。
無色透明だったはずの保護人格に「すべてはお前のせいだ」と言いがかりをつけ、罪をなすりつけ思考を放棄したのです。
以降、彼女は誰に対しても空く感情を抱くことなく、まるで脳死しているかのような言動行動を取るようになりました。

冥府の中でも天国の管理を任されている「絶対的な聖者」であるが、シキに比べるとその存在は非常に不安定で不確かなものです。
天使でもなければ、生きている人間でもありません。
加えて、元のユキは完全なる「悪性」であり、その立場を守れるほど堅実な存在ではないからです。

いつか、いつの日か「絶対的聖者」の座から失脚してしまう日がくるのでしょうか?

 

  • Twitter Clean
bottom of page