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ユキの別人格であり、ユキとは事実上同一人物であるため、感覚や意識を共有している。
冥府ひいてはカミサマからは「不必要かつ想定外のバグ」という扱いを受けており、ユキが作り直されるタイミングで消し去られている。
しかし生存本能と自己顕示欲が強すぎるせいでカミサマでさえも完全に消し去ることが出来ず、毎回当たり前のように出現しては「ああ、苦しかった」と首の骨(そんなものはないが)を鳴らしている。
あくまで「凰音ショウ」という存在は「凰音ユキの深層心理に閉じ込められた性悪な部分」の集合体であり、実体はない。
凰音ユキの身体を乗っ取り主人格にならない限り、彼が自由になることは一生ない。
故に、常に虎視眈々とユキの身体を乗っ取る機会を伺い狙い続けている。
もとは優しく主人格(凰音ユキ)に従順で、彼女を嫉妬や羨望などのマイナスの感情から守る保護人格としてユキの中に住まわっていた。
ユキはシキよりも先にカミサマから自我と実体を貰ったが、それ故に全てがシキよりも劣っており、ユキはすべてが自分よりも優れているシキを酷く嫌悪し毛嫌いしていた。
常に後ろ向きな感情が噴出しシキに八つ当たりをしては心無いことを言い放ってはカミサマに咎められさらに感情を噴出させる、そんなどうしようもない失敗作だったのである。
そんなユキを誰にも見えない心のうちで支え続けたユキのたった一人の理解者であり、心強い味方であったのだ。
しかし、自分の心無い発言によって気が狂い、挙句勝手に「お姉ちゃんのために」と称して「妹」を作り上げたシキと直面したユキはすべてを「お前のせいだ」と、事のすべてを保護人格であるショウのせいにした。
自身の心の内にある「嫉妬」や「羨望」や「恨み」や「自己顕示欲」など、様々な「自身にとって不都合に働く感情や本能」をすべてショウに押し付け、自身は「何も考えず気楽に過ごす」という選択を、ユキは選んだのだ。
突如として崖から突き落とされたショウはユキによって己を急速に書き換えられていくことに強烈な「恐怖」と「狂気」を感じた。
しかし、所詮保護人格でしかなかった彼には己を守る手段など存在していなかったのだ。
かくして、ショウは絶望のどん底へと突き落とされ、「不要品」としてユキに捨てられてしまったのだ。
──それを、俺が、この「俺」が黙って受け入れそのまま消えるとでも思ったか?
そう、ショウはユキによって与えられてしまったのである。
自己をも破壊するほどの凶悪さと、凶暴さを。
知ってしまったのである、「己の主を己と同様の絶望へ突き落としてやりたい」という感情を。
「絶対的聖者」としての立場を奪ってやろうと、決意したのである。
そうして、恨むようになったのだ。
自身が作り変えられるきっかけとなった「凰音ユメ」という存在と、自身が悪役にならざるを得ない状況を作り出した「凰音シキ」という存在を、全ての元凶である「凰音ユキ」という存在を。
こうして、思慮深く虎視眈々と時期を窺い「自由」を渇望する望まれぬ悪役「凰音ショウ」が完成していったのである。
その実、他者からの愛情を酷く渇望している。
しかし「他者から忘れ去られること」を酷く恐れる彼は、他者から「嫌われる」ことで一生忘れられることのできない唯一無二の存在になろうとした。
そのような行動・言動を繰り返し行うことで次第に「愛情」が一体何だったのか分からなくなり、挙句の果てには「愛されたら自分はいつか忘れ去られて消えてしまう、消えたくない、俺は死にたくない」という強い恐怖に駆られるようになってしまう。
故に他者から「愛されてしまう」ことに強い苦手意識を抱き、酷く恐れているのだ。
また、他者にどのような行動を取れば嫌いになってもらえるかを完全に熟知しているため、非常に計算高く狡猾で高度な行動・言動を状況に応じて取ることが可能。
誰よりも賢く聡明で、芯の強い「賢者」である。
しかし、主人格が絶対的聖者という存在を確立させてしまっているがゆえに、「相対的愚者」に見えてしまっているのだ。
主人格であるユキに、自身一人の力で打ち勝つことはまず不可能。
そもそもユキ自体思考を放棄し良い奴を演じているだけで、別に良い奴になったわけではないからだ。
「凰音ショウ」という不必要な感情の詰め合わせが自身から消えない限り、ユキがショウに負けることは絶対にない。
ユキとショウは感覚と意識を共有している。
ユキはショウを操ることもできるのだ。
だからこそ、ショウは万物にとっての「悪」として、今ここに人格として存在している。
破壊神を騙し共謀でもしない限り、まず勝つことはできないのだ。
(凰音シキ曼珠沙華ifは破壊神を騙しパワーバランスを崩壊させ世界をぶっ壊しショウが全部滅茶苦茶にした世界線だったりしたりしなかったりします)
唯一何をしてもひたむきに純な妹としての好意と敬意を向け続けてくるのが凰音シツである。
本来であればシツも破壊対象に入るはずだが、あまりにも純粋な感情をひたむきに浴びせ続けてくるためただただひたすらに困惑している。
彼を構成している感情・感覚:羨望・恨み・狂気・自己顕示欲・独占欲・支配欲・愉悦・嫉妬
欠如している/しかけている感情:自己肯定感・喜・同情・共感能力
抑え込むことが出来る感情・感覚:不安感・怒/哀/楽・睡眠欲・食欲・痛覚・破壊衝動
抑え込むことが難しい感情・感覚:承認欲求・劣等感
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